企業や法人の防災食や備蓄食の有効期限を確認する方法と、期限切れの防災食や備蓄水があった場合について
2024年8月8日の南海トラフ地震臨時情報が発令された際に、有効期限が切れている備蓄食を入れ替えたという話がニュースなどで報じられていましたが、現実としては、普段使わない防災備蓄の期限のチェックはとても大変で難しい話だと思います。
本コラムでは、企業における防災備蓄の期限のチェック方法と、有効期限が切れた備蓄食や水をどうするか?について簡単に解説します。
もくじ
一般的に大企業などでは、自社で防災備蓄品の棚卸しは行わず、弊社などの防災備蓄品の販売会社の「管理代行サービス」を利用して、「備蓄品リスト作成」から、年に一度の「棚卸し」、「次年度期限品の報告」などをアウトソーシングします。
それに対し、中小企業などでは自社の総務部門などが防災グッズの棚卸作業を行い、数量と有効期限のチェックを年に1度行うことが多いです。
企業の規模にかかわらず、期限や数量の確認は、
1)エクセルやスプレッドシートでの管理
2)専用ソフト・アプリケーションでの管理
の2つに分かれます。
弊社でご提案しているメインの管理方法は、棚卸作業は1年に一度の作業であることから、エクセルやスプレッドシートの方法となります。
ストックストックDSシリーズには「備蓄品期限表示マグネット」というオプションがあります。これは従業員に対して備蓄品の有効期限を伝えるもので、備蓄庫に掲示することで、備蓄庫内の「備蓄品の有効期限の見える化」を行います。
小規模な会社では、様々な理由により備蓄品の管理が継続できない場合があると考えられます。そのような場合でも、備蓄品の有効期限をはっきりと書いてあることで、「有効期限が切れそうだよ」と従業員から会社に指摘することができます。
とてもアナログな方法ですが、常に「見える」ようにすることで「期限切れの防災食の備蓄」を防止する効果が期待できます。(「備蓄品期限表示マグネット」は防災備蓄庫のオプションで、単体販売はしていません)
防災備蓄の「管理代行サービス」や「備蓄品期限表示マグネット」について詳細を知りたい方は、こちらからお問い合わせください。
防災備蓄の期限と多少は関係があることから、参考情報として期限内の入替え前の防災食をフードバンクやこども食堂などへ寄付するフードバンクマッチングの取り組みを紹介します。
防災食の期限が近づいて入替えをするとき、防災食は産業廃棄物として廃棄される場合があります。
弊社では、「まだ食べることができるご飯」を食品ロスにするのは良くないと考えるため、グリーンデザイン&コンサルティング社(GDAC社)の「サスティナブル防災システム」を活用して、入替え前の防災食をフードバンクやこども食堂に提供する仕組みを推奨しています。
SDGsに貢献できる「サスティナブル防災システム」について興味がある方はお問い合わせフォームからお願いします。
前半は会社の防災備蓄が期限切れにならないための対策について説明しましたが、後半は「災害時に防災備蓄の期限が切れてしまった防災食」が社内にある場合の話をします。
一般的に賞味期限の定義は「定められた方法により保存した場合において、期待される全ての品質の保持が十分に可能であると認められる期限」という前提であることを忘れないでお読みください。
賞味期限は、一般的には安全率を(0.8〜0.9)をかけた期間をメーカーが決めています。
消費者庁は、賞味期限の定義に基づいて、適切に保管された備蓄食品(長期保存用食品)限定で、「賞味期限後の食べきる目安(月数)」が算定できる計算式を作成しています。(詳細はAERA.dotの記事を参照ください)
防災食は保存期間が、3年、5年、7年の製品が多いため、図にその期間を記載しました。
備蓄食品だからといって、「直射日光が当たる場所」や「高温多湿の場所」に置いていた場合には適切に保管されているとは言えないので、購入した備蓄品の保管方法についての欄を必ず確認してください。
上記に記載されている「賞味期限後の食べきる目安(月数)」は、「定められた方法により保存した場合において」かつ「備蓄食品(長期保存用食品)である」という限定付きですが、いざ災害にあった場合に、会社の未開封の保存食が期限切れのときの参考になるので、頭の片隅に入れておくといい情報です。
農林水産省のサイトには、「賞味期限は、定められた方法により保存した場合において、期待される全ての品質の保持が十分に可能であると認められる期限であり、飲料水は賞味期限を過ぎても一律に飲めなくなるものではありません。」(農林水産省)と記載されています。
備蓄水でよく使われるペットボトルは密閉されているものの、時間が経過すると、どうしても蒸発して内容量が減少します。
時間が経過して内容量が変わってしまうと販売上、法律違反になるため、ペットボトルの備蓄水は一般的に内容量が変わらない期間を有効期限としています。
「国産のミネラルウォーターの多くは、製造工程で加熱殺菌などが行われて」(農林水産省)いることから、賞味期限が切れたから飲めないことはありません。
いざ、災害時に、未開封の期限切れの備蓄水がある場合は、その場にいる人々で有効活用するようにしてください。
後半では、期限切れの防災備蓄用の食品と水についての消費者庁と農林水産省の見解を示しましたが、もちろん、有効期限が切れないように備蓄しておくことが最も大切です。弊社では、「防災備蓄の管理代行サービス」や「備蓄品期限表示マグネット」などにより、有効期限が切れない企業での防災食や水などの備蓄の方法を提案しています。(鳥居)
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