企業で防災備蓄を検討する場合、どこに置くのか?という保管場所の問題が出ます。弊社推奨の分散配置の方法を紹介します。
企業で防災備蓄品(防災グッズ)を検討する場合、「何を備蓄するか?」という観点と、「どこに備蓄を置くか?」という2つの観点から考えることが多いです。
ここでは「どこに備蓄を置くか?」に焦点を当てて解説します。1箇所の倉庫に保管する場合や、各従業員のデスク下に保管する場合の課題点を見てから、弊社が提案する分散配置について解説します。
もくじ
一般的に防災備蓄品はオフィス内に置く場所が限られているため、倉庫などで保管する企業が多い傾向があります。
しかし、1箇所の倉庫に保管すると災害が発生したときに倉庫に行くことができない可能性もあります。2019年台風19号の仙台市では、備蓄倉庫の備蓄が水浸しになり、利用できなくなる事例などもありました。
また、停電時はエレベーターが動かないので、オフィスとは別の階にある場合は、重い水を運んだりする必要があるので、停電時を考慮して置き場所を決める必要があります。
まとまった置き場所がオフィス内にない場合は、各従業員のデスク下などに防災リュックなどの防災グッズを保管する細分化した分散配置も検討できます。
備蓄品を配布する必要がないメリットがある反面、デメリットとしては、備蓄品管理のための棚卸し作業に手間がかかったり、従業員が備蓄品を紛失する可能性もあります。
BCPを前提とした企業の災害備蓄品の保管は分散配置を行うことを弊社では推奨しています。
分散して配置することで、どれかが被災しても使えるものが残る可能性が高まるため、リスク回避として重要な考え方と位置づけています。
弊社の提案する分散配置は、「オフィスの見える場所」と「倉庫」の2箇所に分散する配置方法です。
1)分散することで、それぞれが省スペース
2)まとまって保管されているので管理可能
3)オフィス内にあるのでわかりやすい
4)分散してリスク回避できる
というメリットがあります。
フリーアドレスを採用している企業・団体のオフィスでの防災備蓄品(防災グッズ)の保管においても最適です。
分散配置の弊社の例で言えば「ガイドライン準拠 7年保存 28名セットB」があります。
この商品は「オフィスの見える場所に置く備蓄」と「倉庫に置く備蓄」の2つから構成された分散配置セットです。
1日目に配布する「防災食・備蓄水(500mlx3本/1人)・非常用トイレ・アルミブランケット」をストックストックに収納して、オフィスで備蓄します。
ガイドラインに準拠するために、残りの水(2Lx108本)を倉庫に保管します。
オフィス内で専有する面積は幅は900mm、奥行きは450mmでコピー機の横などに設置することができるサイズです。倉庫内も幅990mm、奥行き370mmで現実的なスペースです。防災備蓄品の保管場所が確保できないという会社も多いことから、省スペース化は重要な項目です。
「ガイドライン準拠 7年保存 28名セットM (DS8)」は、28人分3日間の「防災食・備蓄水(500mlx3本/1人)・非常用トイレ」に加えて、ヘルメットと毛布を縦型のストックストックDS-8に収納することで、先ほど紹介したセットと同じ面積で災害備蓄品を保管することができます。
アルミブランケットではなく、難燃フリース毛布を備蓄するため、体温が低下した場合でも安心して使うことができます。
オフィス内で専有する面積は幅は900mm、奥行きは450mmでコピー機の横などに設置することができるサイズです。倉庫内も幅990mm、奥行き370mmで現実的なスペースです。
ストックストックは「行動科学の手法を用いた望ましい行動をとれるよう人を後押しするアプローチ」であるナッジの考え方を取り入れて、「防災備蓄を探すことなく、すぐに使える」ようにしています。
一般的に「防災備蓄は見えない場所に隠される」ものですが、災害が発生すると、不安な状態や落ち着かない状態となるため、集中できないときなどの人間の特性である「自分の見たものがすべて(外部リンク)」が働いてしまうことから、「見える場所に置くのが最適」となり、災害時に防災備蓄を探す必要がなくなります。
会社での防災備蓄品/防災グッズの置き場所の問題については、企業の担当者の方にとっては悩ましい課題です。
現実的には倉庫での一括保管などの結論になる場合が多いと思いますが、防災備蓄品の入替え時やオフィスの移転時などに、一度見直してみるのもいかがでしょうか? (鳥居)
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